メッセージ

東京農業大学醸造科学科 微生物工学研究室
数岡孝幸准教授
マイナス5°Cで日本酒を保存するという方法は、
日本酒の酒質、特にフレッシュさを維持するために有効で、
それを重要視する酒蔵も実践している方法です。
マイナス5°Cで日本酒を保存するという方法は、日本酒の酒質、特にフレッシュさを維持するために有効で、それを重要視する酒蔵も実践している方法です。
一般的に温度が高いと化学反応の速度が速まり、逆に温度が低いと遅くなるのですが、それを「アレニウスの法則』と呼び、これは日本酒の酒質の変化にもあてはまります。
日本酒の風味をいかに造り出すか。
それは使用するコメの種類や水、麹菌や酵母、さらには蔵の設備や造り手の技術、酒母やもろみの育成方法など実に様々な要素が関わってくるのですが、一度造られた日本酒の風味自体に関しては、糖、有機酸、アミノ酸、アルコール、各種香気成分など日本酒の中に含まれる種々の化合物によって決まります。
つまり日本酒を保存している間に、日本酒の中に含まれているこれら成分が変化することで酒質は変化するのです。
例えば、生きている酵母が含まれる日本酒の場合には、その酵母の生命活動によって日本酒中の成分が変化します。
一方で、酵母がいない場合でも、火入れをしていない生酒であれば活性を失っていない酵素が存在し日本酒中の成分を変化させます。
さらに酵母や活性を失っていない酵素が日本酒中になかったとしても、化学反応は生じ成分が変化します。
当然のことながら一度栓を開けると、瓶の中の日本酒はより多くの酸素とふれあいますので、酸化反応が起こり、風味は変化してしまいます。
結局、どのような状態の日本酒であっても成分は変化し、風味の変化を止めることはできません。
しかし日本酒の温度を低く保つことで、これを遅くすることは可能です。
やっぱりお酒は飲みたい状態で飲むのが一番美味しい!と私は思っており、日本酒の熟成古酒もフレッシュな日本酒もそれぞれ楽しみたい。
そして、フレッシュな日本酒を楽しむためには、日本酒のフレッシュさを保ちたい。
そのためには、常温保蔵や冷蔵よりマイナス温度保蔵の方が鮮度を長時間保持できるので適しているのです。

新澤醸造店
五代目蔵元杜氏 新澤 巌夫氏
日本酒はたった1°Cでも劣化が進み、味が変わっていく
繊細な飲み物だからこそ、
適した温度で管理するのが大切になります。
「新澤醸造店では製造から出荷まですべてマイナス5°Cで保存しています。
品質管理を徹底するために、日本酒を絞った瞬間から『保管温度×日数』の積算で1000という数字を超えると味が落ちていくという独自の基準を設けています。
例えば、5°Cの冷蔵庫で4日間保存した場合は、5°C×4日間=20という計算です。
庫内が0°Cでも、液体の温度は少し高くなってしまうため、酒質の低下を抑えるために、酒が凍らないギリギリの温度として「マイナス5°C」と設定しています。
多くの家庭では、日本酒を冷蔵庫や常温で保存されているかもしれませんが、それでは本来の美味しさを届けることができません。
日本酒はたった1°Cでも劣化が進み、味が変わっていく繊細な飲み物だからこそ、適した温度で管理するのが大切になります。

飛良泉本舗
専務取締役 齋藤雅昭氏
「SAKE CABINET」であれば、
光の影響を受けやすい透明の瓶なども
長期的に保存や熟成ができ安心ですね。
当蔵では一番丁寧に管理したいお酒をマイナス5°C」で管理しています。
本来であれば、すべての日本酒をマイナス5°Cのような氷温で管理したいのですが、0°C以下の冷蔵庫は設置コストや維持費が非常にかかる冷蔵庫のため、現状では全生産量が入る広さの冷蔵庫は導入できていません。
たくさんのお酒がある中、厳選してマイナス5°Cの冷蔵庫で貯蔵しています。
現在、多くの酒蔵で氷温管理可能な冷蔵庫の導入は進んでいるものの、弊社も同様ですが、火入れ酒、生酒限らず全商品をマイナス5°Cで管理を徹底されている酒蔵はごく少数といえます。
そのような中でこの「SAKE CABINET」であれば、酒蔵、酒屋さんのレベルで温度管理をすることができます。
普通の冷蔵庫ですと、泣く泣く野菜室に一升瓶を横置きすることもあるのですが「SAKECABINET」では一升瓶を縦置きができ、横置きによる過度な酸化を防ぐという点で理想的です。
またマイナス5°Cだけじゃなく、10°Cにも5°C、0°Cと温度を変えられる事で熟成のかけ方、進め方をコントロールでき、開発者の方が絶対に妥協されなかった「庫外からお酒の瓶が見えない(遮光性が徹底されている)」という点が本当に素晴らしいです。
日本酒は光が苦手です。
市販されている瓶の色は様々ありますが、黒・茶色が多い傾向にあります。
サングラスを思い描いてもらえれば分かると思いますが、黒・茶色は遮光性が高い色です。
考慮して、瓶の色を茶色・黒色をセレクトし、緑色の瓶は基本的に箱に入れて販売しています。
「SAKE
CABINET」であれば、光の影響を受けやすい透明の瓶なども長期的に保存や熟成ができ安心ですね。
そういう所まで徹底してこだわった「SAKE CABINET」はとても良い製品です。